カンボジア教育支援活動現地支援報告 (2001年8/28~9/5)
2001年「8月報告」
今回のカンボジアは、夏休みを利用して講師、職員、大検クラス受講生、OB・OGのメンバーで行ってきました。支援先の学校の生徒も夏休み中でしたが、多くの生徒が私たちを歓迎してくれました。
-カンボジアの現状-
活気あふれる市場
先回訪れたのが3月でしたので、今回は約5ヶ月後の訪問となりました。首都プノンペンでは、たった5ヶ月でこれほど変われるものかと驚くことが多く、その発展には目を見張るものがありました。
まず、交通が少しではありますが整理されてきたことです。右側通行の車が左側を通行していたり、バイクが道の真ん中を行き来することも多くありましたが、信号も増え、交通整理をする警官(?)がいたりと交通ルールを守るようなしくみができつつありました。
街の至る所に「英会話スクール」が多くあったのにも驚きました。先回の時には見られなかった光景です。暗くなりはじめる頃、スクールからは中学生くらいの生徒が大勢出てきて家路を急いでいました。フランス領だった頃の人たちは、「ホテル」ではなく、「オテル」と言わなければ通じないという(今でもバイクタクシーなどに乗るとそうですが)プノンペンですが、今後はカンボジア発展のために「フランス語」ではなく、「英語」が必要なのでしょう。
様々な変貌はあっても、裏の路地やプサー(市場)は、先回同様活気があり多くの人々が行き交う場所でした。
周りには炭で焼いた焼き鳥などがあり、子供達が買い求めにきていました。変わらぬ風景があったことに何故か安堵。
-支援先の学校 カンボジア―日本友好学園-
雨季で校庭は水浸し
河合塾の机で勉強する生徒達
プノンペンから支援先の学校へ3泊4日で訪れました。夏休み中でしたが、多くの生徒たちが私たちを迎えてくれました。とくに、10月から学校へ通う新入生は、入学前だというのに熱心に通ってきました。
学年毎の3クラスに分かれ、授業(もどき)をさせていただきました。「日本語」「英語」といったいつも彼らが学んでいる科目をはじめ、「音楽」「体育」など普段の授業にはない科目もしました。
一番上の3年生は、来年、高校受験(中学終了試験?)ということで「英語の強化」授業を中心にしましたが、音楽の時間に日本の歌「ふるさと」を覚え、お別れの時に歌ってくれました。2年生はバレーボールが好きだったようです。日本の学生は、「うますぎる」とどっちが生徒か先生かわからない、といった感じだったようです。
8月は雨季ですから、校庭は水浸しです。
その合間をぬってのバレーボールは水を被ってのものとなりましたが、とても楽しそうに参加していました。新入生とはお互いの言葉が全くわからないので、「日本語」「クメール語」の教え合いをしました。何でも吸収しようとするその熱気に押されっぱなしで、当然、我々が覚えたクメール語より彼らが覚えた日本語の方が数多くありました。
教室には、3月に送った河合塾の机が並び、一人一つの机で学ぶ生徒たちは、これ以上ない満足感あふれる笑顔で始終我々訪問者と接してくれました。
10月にはカンボジアの生徒から河合塾宛に手紙が届きました(「カンボジアからの手紙」)。是非返事やメッセージを送ってください。彼らが今何を考えているのか、何をしたいのか、将来をどのように考えているのか、また、日本に住んでいる私たちが何を考え、将来どのようなことをしたいのか、など意見交換をしながら交流してみませんか。