日本教育研究イノベーションセンター(JCERI)
法人概要
日本教育研究イノベーションセンター(JCERI)とは
生涯を通じて学び続ける人々を支援することを目的に、革新的な精神を持って、教育に関する調査・研究・開発を行う、河合塾グループの研究機関です。
設立の背景
河合塾グループは、1933年に河合英学塾として設立され、以後80年に亘って、中等教育と高等教育の接続領域を中心に、進学教育を軸として学ぶ人を支援してきた。
現在、国内的には少子高齢化かつ人口減が進行し、国際的にはグローバル化の激流が押し寄せるなかで、日本は国としての成熟期を迎えながらも、世界と繋がりつつ自らの行き先を切り拓いていかなくてはならない。その状況において、社会が持続的に発展していくためには、個人が自分自身の生き方を追求するためには、すべての領域とすべての人に対して、これまでとは異なる形での教育の力が必要とされている。
ここに、河合塾グループは22世紀を見据え、従来の進学事業・教育事業の枠組みを越えて、日本そして世界で学び続ける人を支援する革新的な拠点として一般財団法人日本教育研究イノベーションセンター(JCERI)を設立する。
設立年月日 2014年2月20日
設立趣旨
JCERIは、人々が生涯を通じて学び続けることを支援することを目的に、革新的な精神を持って、教育に関する調査・研究・開発を行う。
目的
JCERIの調査・研究・開発の目的は、学び続ける人々はもちろん、学ぶ人の保護者、教職員、また地方公共団体・国の教育政策を検討・立案する人々、すなわち教育に携わるすべての人々を支援することにある。
対象
JCERIの調査・研究・開発の対象領域としては、家庭、地域から初等教育、中等教育、高等教育、日本社会、国際社会およびそれぞれの間の接続・連携とする。
業務の独立
JCERIの調査・研究・開発は、民間教育機関として、国の政策や特定機関の施策から独立し、また時代・社会の変化に応じながらもそれにおもねることない方針に基づいて行なう。
具体的事業
JCERIでは、国内外の教育機関、企業、団体、個人が保有する専門知識、教育実践を結びつけ、学び続ける人に対してより有効かつ効果的な学びの機会を提供する。このために、教育理論、教育方法、教育手法についての研究、開発を行うとともに、その実践的な諸活動を支援、推進する。具体的な事業は以下のとおり。
- 学習科学を基盤とした教授法の調査・研究・開発
- 学習プロセスや学習成果の評価・測定に関する調査・研究・開発
- 学びの場における効果的な教材の研究・開発
- 学びの場における効果的なICT活用の調査・研究・開発
- 新しい教育理論、教育方法に関する調査・研究・開発
- 政治、経済、社会および自然環境のグローバル規模での課題に関する調査・研究
- 上記の遂行を目的とする、国内外の教育機関、企業、団体、個人が保有する専門知識、教育実践事例の共有のための積極的協働
- 上記で得られる知見の学校教育、社会教育、家庭教育での共有化
- 上記で得られる成果を基にした教育に携わるすべての人を対象とした実践活動支援
- その他当法人の目的を達成するために必要な事業
国際アドバイザー
エヴァ・ベーカー博士 (Dr. Eva Baker)
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卓越研究(Distinguished)研究教授。専門は、Educational and Psychological Testing。CRESST(The National Center for Research on Evaluation, Standards, and Student Testing)所長。2007年にAERA(The American Educational Research Association)会長、2010年にはWERA(The World Educational Research Association)会長を務め、米国を代表する教育テスト学の世界的権威である。The National Academy of Education(米国)のメンバーである。
ハロルド・オニール博士 (Dr. Harry O’Neil)
南カリフォルニア大学(USC)教授。専門は、Educational Psychology and Technology。USCに奉職する前は、米国首都ワシントンにて、国防総省の研究所(DARPA国防高等研究計画局やUSARI陸軍省研究所)にてプロジェクトマネジャー、所長を務める。Senior Executive Serviceのメンバー。教授方法、特に最先端科学技術の効果的な教授方法の研究の世界的権威である。
調査・研究開発
- JCERIレポート これからの学び・大学入試を中心テーマとした、研究者・実践者との対話をレポートしています。
- JCERI×東京大学 高等学校におけるアクティブラーニング型授業を推進する共同プロジェクト 2015年から3年間にわたる高校の管理・運営・授業に関する調査研究活動です。
- JCERI×立教大学「新しい学校づくりリーダー塾」 学校づくりをになう先生方を支援する、ケースメソッドの手法による研修プログラムです。
- JCERI×東京大学 「インタラクティブ・ティーチング」 授業方法や講義スキルの改革のための、オンラインによる教員養成講座です。
Kei-Net Plusは教育関係者のための情報サイトです。高校の先生、大学教職員など、教育に関わる方々に、大学入試、大学教育、高校教育に関する情報を提供します。
JCERIの活動についても掲載しています。
出版物
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インタラクティブ・ティーチング実践編3 学びを促す評価 -ルーブリックの作法と事例-
東京大学のオンラインFDプログラムの動画を予習教材にしたブレンド型体系的研修「インタラクティブ・ティーチング」アカデミーの実践をまとめた一冊。実践編3では、レポートなどに適した評価手法ルーブリックをどう作成・活用すればよいか、多様な実例とともに解説。大学教員や教員をめざす学生、小中高校の先生方にもオススメの一冊です。
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インタラクティブ・ティーチング 実践編2 学びを促すシラバス ―コースデザインの作法と事例―
ブレンド型体系的研修「インタラクティブ・ティーチング」アカデミーの実践をまとめた一冊。本書では、シラバスを「学習者の学習を促す」、「授業全体をデザインする(コースデザイン)」ためのツールとして活用する方法を具体的に提示しました。
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インタラクティブ・ティーチング 実践編1 学びを促す授業設計 ―クラスデザインの作法と事例―
ブレンド型体系的研修「インタラクティブ・ティーチング」アカデミーの実践をまとめた一冊。本書では、50分や90分など1回の授業設計「クラスデザイン(指導案)」のつくりかたを、実際のクラスデザインシートの紹介とともに丁寧に解説しています。
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インタラクティブ・ティーチング -アクティブ・ラーニングを促す授業づくり-
「聞くだけの授業は終わりにしよう」をコンセプトにした、東京大学大学院生対象の教員準備プログラムから生まれた人気オンライン講座を書籍化。各種教育機関の方、教員をめざしている学生、企業の人材開発担当の方などにとって必携教育書です。
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「未来を語る高校」が生き残る -アクティブラーニング・ブームのその先へ-
2015年度より3年間、JCERIが東京大学 大学総合教育研究センター中原淳研究室と共同で取り組んだ「高校AL型授業を推進するための高大連携プロジェクト」。本書はその総まとめとして、全国調査分析結果や、研究者・高校教員の対談、実践事例を紹介し、転換期を迎えた高校教育の「これから」を考えます。
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ひとはもともとアクティブ・ラーナー! -未来を育てる高校の授業づくり-
アクティブラーニングに関して不安や課題を抱えている全国の高校教員をサポートするために生まれたガイドブック。全国調査分析結果の報告、教科毎の授業実践例、紙上ワークショップ、実践者による座談会を紹介し、授業づくりに多角的にアプローチした一書です。
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アクティブ・ラーナーを育てる高校 -アクティブ・ラーニングの実態と最新実践事例-
高校生たちを”アクティブ・ラーナー”に育て上げる高校教育を探求すべく、現場・研究者・民間研究機関が力を合わせた全く新しい高校教育本。授業改革の実態、アクティブラーニング導入に関しての悩み、学校や自治体での先進事例などを分かりやすく解説・紹介しています。
お問い合わせ
東京都新宿区四谷1丁目6番2号 四谷グローバルスタディスクエア5階
一般財団法人 日本教育研究イノベーションセンター事務局
(学校法人河合塾 教育研究開発本部 教育研究開発部内)
TEL:03-6811-5569 FAX:03-3358-7761