高校・大学・企業向けイベント未来のマナビフェス―2030年の学びをデザインする―
2019年度のポスターセッションの様子
教育を取り巻く環境は変化し続けています。そして教育に携わる誰もがその変化への対応を迫られています。これからの教育改革は学ぶ人の学校から大学、そして社会に出てからの成長過程を一体的に捉えて行われるべきと考えます。河合塾は、こうした「高・大・社接続」の視点に立ち、学びに関する最先端の研究や最前線の実践について情報提供を行い、参加者同士でそれぞれの問題意識を交換し合う「高・大・社のワンストップ・チャネル」の場として「未来のマナビフェス」を開催しました。
主催:未来のマナビフェス実行委員会(委員長 溝上慎一/桐蔭学園)・河合塾
協力:一般財団法人日本教育研究イノベーションセンター・株式会社KEIアドバンス・株式会社全国試験運営センター
未来のマナビフェス2019
2020年度に向けた高大接続改革や2022年度から始まる新学習指導要領等、教育を取り巻く環境は変化しつつあり、教育に携わる誰もがその変化への対応を迫られています。河合塾では、この教育改革は「高校から大学へ」の接続のみに着目するものでなく、大学卒業後の社会人までの成長過程を通じて、スパイラルに行われるべきであると考えています。「高大社」を通じた教育について考え、行われた取組みについて共有し、さらなる改善を一丸となって進めていくことが、これからの教育改革には重要なのではないでしょうか。
「未来のマナビフェス2019」では、「組織づくり」の根底にある多様な論点を浮き彫りにし、教育に携わるそれぞれの立場において求められるそれら論点を探究し、持ち帰る場として『みんなではぐくむ学びの未来』を年次テーマとし、提供したいと考えています。
「未来のマナビフェス2019実施報告書 実施概要」より(抜粋)
プログラム (8月21・22日 東京工科大学蒲田キャンパス)
※登壇者所属は2019年実施時
セッション・登壇者 | レポート記事 | |
---|---|---|
オープニング | 「みんなではぐくむ学びの未来」 溝上慎一(桐蔭学園) |
|
【中学~高校】 | 「授業改善を軸にした学校づくり~PDCAサイクルから探究する組織へ~」 石井英真(京都大学) |
|
「Student Agency ~生徒の主体性を育てるために~」 吉野明(鷗友学園女子中学高等学校)、前田秀樹(高槻中学校・高等学校)、佐野和之(かえつ有明中・高等学校) |
||
「主体的・対話的で深い学びの成果と学校改革」 真下峯子(大妻嵐山中学校・高等学校)、千々布敏弥(国立教育政策研究所) |
||
「これからの教員の働き方改革~横浜の事例から考える~」 辻和洋(武蔵野大学)、町支大祐(帝京大学) |
||
【中学~高校~大学~社会】 | 「高校生の探究をデザインする~教育課程と社会が手をつなぐ未来の当たり前をめざして~」 今村久美(認定特定非営利活動法人カタリバ)、南郷市兵(福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校) |
|
「みんなが楽しく元気になる Happy Management~夢を思い描き、未来を切り開く子供たちを育てるために~」 下町壽男(盛岡中央高等学校附属中学校)、松嶋渉(山口県教育庁)、齋藤みずほ(キャリア・クエスト) |
||
【高校~大学】 | 「生徒や学生の成長を支えるリーダーシップ」 三浦隆志(前 岡山県立林野高等学校)、日向野幹也(早稲田大学) |
|
「新たな高大連携への模索~古典文学のワークショップを通して~」 佐藤透(桐蔭学園)、平野多恵(成蹊大学)、吉野朋美(中央大学) |
||
【大学】 | 「大学での学びをデザインする~初年次教育からリカレント教育までのカリキュラムと教学マネジメント~」 森朋子(関西大学) |
|
「体験型授業における学びをキャリア形成につなぐ」 児美川孝一郎(法政大学)、淡河由満子(元 法政大学) |
||
【社会】 | 「新卒採用のフロンティア~先進企業が描く『新卒採用の未来』~」 田中聡(立教大学)、木下達夫(株式会社メルカリ)、源田泰之(ソフトバンク株式会社) |
|
「人生100年時代のキャリアと働き方」 田中聡(立教大学)、有沢正人(カゴメ株式会社)、川浦恵(経済産業省) |
||
キーノート | 「見える化をきっかけとした学校づくり」 中原淳(立教大学) |
|
リフレクション | 「明日からはじめる『◯◯◯』」 成田秀夫(大正大学) |
※ほかに2日間にわたり、113枚の発表によるポスターセッションを実施
■「未来のマナビフェス2019開催報告」Guideline2019年11月号 Kawaijuku Report
未来のマナビフェス2018
2018年現在、高校教育改革、大学入学者選抜改革、大学教育改革の三位一体で取り掛かる高大接続改革、あるいはアクティブラーニング、資質・能力、カリキュラムマネジメント等をキーワードとする学習指導要領改訂が大きな話題を呼んでいるが、これらは、「2030年社会とその後」を見据えた施策であり、学校現場がこの問題状況を理解して、改革の基盤としていくことができるかが注目されている。いま13歳の生徒(中学1年生)が大学を出て社会人3年目(初期キャリア)を迎える年がちょうど2030年である。2020年の大学入学者選抜改革、2022年の学習指導要領改訂、さらにそれをふまえた2024年の大学入学者選抜の変更といった直近の改革は「2030年社会とその後」をにらんだ第一のアクションととらえ、今後は過去の経験だけに頼らない、時代の先を読んだうえでの教育改革が切に求められているといえよう。
高校生から大学生、そして社会人を「教育」という視点でつなぎ、今、我々は何を考え、行動していかなければならないのか。そのような思いから、最新の学術研究や学校の新しい実践、企業・社会の取り組みなどの紹介を含めて、知識を学び、情報を収集し、課題を検討するワンストップ・チャネルの場を提供するものである。
「未来のマナビフェス2019実施報告書 実施概要」より(抜粋)
プログラム (8月10日 武蔵野大学有明キャンパス※台風のため1日に短縮実施)
※登壇者所属は2018年実施時
セッション・登壇者 | レポート記事 | |
---|---|---|
オープニング | 「2030年社会と学校教育」 溝上 慎一(京都大学) |
|
基調講演 「2030年の学び 世界の議論、日本の動向」 |
「Competencies and Curricula in 2030」 白井俊(文部科学省) |
|
「OECD Future of Education and Skill 2030」 田熊美保(OECDシニアアナリスト) |
||
実行委員セッション | 「今、私たちが伝えたいこと」 佐藤透(桐蔭学園)・平野多恵(成蹊大学)、真下峯子(大妻嵐山中学校・高等学校)、三浦隆志(岡山県立林野高等学校)、吉野明(鷗友学園女子中学高等学校)、下町壽男(前 岩手県立花巻北高等学校) |
|
テーマセッション | 【トランジション】 「生徒学生を学び育てるトランジション方略-〈変わらない〉から〈変える〉へ」 溝上慎一(京都大学) |
|
【アクティブラーニング】 「これまでのAL、これからのAL-予測不可能な社会×授業での『マナビ』を考える-」 森朋子(関西大学) |
||
【キャリア教育】 「高校・大学・社会をつなぐ学びの展望―キャリア教育を捉えなおす―」 児美川孝一郎(法政大学) |
||
【評価・カリキュラム】 「これからのカリキュラムと評価―〈資質・能力の3つの柱〉を見直す―」 松下佳代(京都大学) |
||
ラップアップ | 「2030年に向けて今日学んだこと」 中原淳(立教大学) |
※ほかに73枚の発表によるポスターセッションを実施